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田園

あなたの故郷では
一両編成の列車が通る
三角屋根の駅から
発車するバスの本数は
驚くほどに少ないけれど

都会は
空気も水も汚れてしまって
街の表情も歪んで見える
わたしは心の底から笑えない

あの列車の座席に
夢の詩集を乗せてみる
白い表紙の彼女は
いくつものトンネルを抜けて
のどかな田園風景を
ゆるやかな速度で走ってゆく